都政新報
 
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交友帳/2人の先輩/小峰良介 

 
  

交友 36年の都政人生活の中でご指導頂いた2人の先輩、江端正義さんと眞仁田勉さんについて記したい。
 1972年、港湾局企画部長であった江端さんの下で東京港の長期的な計画づくりに携わる機会を得た。
 既に鉄鋼専門埠頭を研究し博士号を取得するなど、港湾経営に対する知見や構想力は大いに評価されていた。日頃から大都市港湾では長期的、広域的、多角的な総合計画と経営的視点を重視した事業実施が重要であることを強調されていた。しばしば参画させて頂いた小宴で熱い思いを語られる姿を今でも鮮明に記憶している。
 この「江端学校」での薫陶を受けた技術職員は少なくないが、退職後、還暦を待たずに急逝され、新卒生が途絶えてしまったことは残念でならない。
 眞仁田さんには1985年、ニューヨーク交換吏員の辞令を頂いた時、初めてお会いした。2年後に副知事に就任され、光栄にも秘書の大役を仰せつかった。
 以来、四半世紀公私共に親しくさせて頂く中で、旺盛な好奇心、探究心、歴史、文化、芸術に対する造詣の深さなど、しばしば感銘を受けた。
 その個性的で人間的な魅力は、内外の人々との交流の輪の広がりとなっている。ニューヨーク、パリ、北京へ同行した際、要人たちとの軽妙洒脱なやり取りは相手を魅了せずにはいなかったことを覚えている。既に自分は60代半ばを超えたが、少しでも眞仁田さんの境地に近づきたいと思っている。
(こみね・りょうすけ=新日本製鐡(株)顧問・元東京都技監)


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