都政新報
 
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都~区トーク/係長、応援します!

 
   ここ数週間、プレイングマネジャーを地で行ってしまった。係長の異動があり、新人職員は研修でおらず、降って湧いたイベントを短期間で成功させる使命があり、そこに年度初めの会議が立て込み、自ら動くしかない毎日だった。
 職場の係長たちは若くて経験値が不足し、何をどうしたらいいのかポカーンとしたまま、2カ月半が過ぎたようだ。係長たちを叱咤し、どうにか今日までたどり着く間、「係長」のことをじっくり考えた。
 どこも係長不足で悩んでいると聞くが、我が区もご多分に漏れない。それを補うために係長任用までのステップを変更した。そして大変若い係長が生まれたのだが、まず作文が出来ない。起案文も区民への周知文も書けない。自分で書いた方が早い!をぐっとのみ込む。これは添削を受ける場数を踏めば上達するので、いつか出来るようになるだろう。
 次に連携が出来ない。ちょうど係長試験を受けるような世代は、年齢を超えたフィールドを広げたがらないようだ。そのため庁内に知り合いが少なく、誰に何を頼めばいいのか、皆目見当がつかない。
 主要な課長の名前も知らず、「広報課の△△さんから電話で~す」と通話口を塞ぎもしないで、課長からの電話をつながれると、冷や汗が出る。課長の名前くらいは覚えよう。
 最後に、やや「KY」だ。「報告を待っています!」という空気をどんなに醸(かも)し出してもダメ。はっきり指示しない私がいけないのか。手遅れになっても困るので、「報告」「報告」とせっつくことになるのだが、新人時代に習った「ホウレンソウ」は不滅であると心得てほしい。
 新しい事業を立ち上げなくても、目立った成果物が出来上がらなくても、将来、どこでも活躍できる職員や係長を育成することも組織への貢献度の高い仕事である。特に、係長がしっかりしていれば、職員もその背中を見て正しく育つ。
 若さをハンディにせず武器にして、経験値が上がるような仕事を買って出てレベルアップしてほしいし、そういう係長の後押しを惜しまず出来る管理職でいたいものである。
      (海月)
 

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