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新壱万円札の人~都区職員のための渋沢栄一入門(6)/コロナウイルス騒動/ハンセン病隔離政策を巡る評価/地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター 稲松孝思

  今回は、若き日の渋沢のヨーロッパ体験など書き継ぐ予定であったが、1月からの新コロナウイルス騒動があり、同じ感染症であるハンセン病に対する渋沢栄一の行動について述べることにする。渋沢の事績について述べるとき、ハンセン病の隔離政策の確立に渋沢の果たした役割を論難する立場があるからである。そのことについて今日的課題として、問題を整理してみたい。

ハンセン病隔離政策

 1874年に東京府知事・大久保一翁により東京府病院が作られ、養育院と一体となった運営が試みられた。初めの高給お雇い西洋医師は、アメリカの内科医アシュミードであった。彼は日本におけるハンセン病(当時、らい病といった)罹患(りかん)者がちまたを彷徨(ほうこう)するさまを見て、日本での西洋医学教育をそこそこに1年で帰国している。帰国後、日本などのアジアからの移民受け入れはアングロサクソンの社会にハンセン病を流行させるとの論陣を張った。彼の主張は一定の効果はあったようで、このことは、その後のアメリカの反日運動の底流の一つになったとも考えられる。 
 
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