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関心を持ってほしい―多磨全生園の企画展を担当して/東村山ふるさと歴史館文化財係 松崎睦彦

 東村山市青葉町にある国立療養所多磨全生園は、ハンセン病の療養施設です。東村山の歴史にとって、多磨全生園は重要なテーマの一つで、『東村山市史』でも大きく扱っています。私の所属する東村山ふるさと歴史館では、以前から園に関する企画展を出来ないか、と考えていたのですが、園が創立100年となる2009年に、特別展「全生園の100年と東村山」を開催しました。
 開催してみて感じたのは、ハンセン病療養所のある市にもかかわらず、市民の方々にハンセン病が意外に知られていないということでした。「偏見や差別は良くない」という共通理解はあるのですが、例えば全生園へ行っても病気はうつらないのか、といった質問を受けたこともありました。
 園の近所に住んでいれば、小学生たちがグラウンドを借りて野球の練習をしていたり、望郷の丘で遊んでいたり、高校生たちが日々の通学路として自転車で通っていたり、桜の季節には大勢の市民が花見に訪れたりする姿を目にするので、そのような質問は出なかったかもしれません。
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