台風22・23号の影響で混乱が長期化する八丈町に対し、都庁各局が総出で支援に当たっている。魚の保存に使用する氷が作れず、出漁できない状況が続く漁港には、産業労働局が2隻の船を使って水を輸送。住宅政策本部は現地の生活環境を向上させるため、キャンピングカー11台を派遣した。
八丈町三根の神湊港から11日、次々と漁船が出発した。狙うはアジやタイなど、島嶼部の秋の味覚。先月発生した台風22・23号の襲来以来、実に1カ月以上ぶりの出漁だった。
「再開の見込みを聞いて、ほっとした」。胸をなでおろすのは、産業労働局の藤井大地水産課長。断水によって操業が止まった町の漁業の再開に尽力した1人だ。同局では台風による漁業被害を受け、これまでに漁業調査指導船2隻を八丈町に派遣している。