八丈町社会福祉協議会(社協)の佐々木攻事務局長は気をもんでいた。
「炊き出しは行き届いているのだろうか」
社協は町内の高齢者や障害者を対象に各種福祉事業を提供しているが、台風22・23号が町を襲って以降、被害を理由に満足に巡回などができない状態が続く。
とりわけ心配なのが、週1度、自宅に昼食を届けるサービスの利用者だ。サービスの目的は栄養バランスの確保だけにとどまらず、住民の安否確認も兼ねる。しかし、昼食の調理場として使っていた町内の各公民館が台風被害により閉鎖となったほか、通行止めの道路も多いため、サービスは現在まで中止している。