23区のごみ減量~私はこう考える/「ごみ有料化」議論/収入使途の議論、セットで/立教大学コミュニティ福祉学部教授 藤井誠一郎 ごみを削減し、リサイクルを推進していく有効な手段の一つとして、「ごみの有料化」が考えられる。有料化されると、排出者は排出量を削減してコストを低くするインセンティブが働き、分別を丁寧に行って資源化やリサイクルを行うようになり、ごみ減量が推進されていく効果が期待できる。 筆者の自宅は京都市内にあり、2006年に有料指定袋での排出に切り替わった。清掃事業へのコスト意識の涵養、分別によるリサイクルの推進を目的に掲げて有料化された。有料指定袋には、指定袋による収入を、地域での古紙回収の支援、カラスネットの無料貸し出し、てんぷら油回収事業、再生可能エネルギーの導入支援などに活用される旨が明記されている。当初は抵抗があったが、そのうち慣れて指定袋で出す習慣が身に付いていった。
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