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山口達也さんインタビュー「立ち上がった人を叩かない世の中に」/「依存症」正しい理解促進を

 国民的な人気を誇るアイドルグループ「TOKIO」の元メンバー、山口達也さん(51)。人気絶頂の頃にアルコール依存症に陥り、事件を起こして芸能界を引退。さらにその2年後、飲酒運転事故を起こし、初めてアルコール依存症と向き合い始めた。現在は治療を続けながら昨年3月に「株式会社 山口達也」を設立し、全国の企業や団体、自治体などからの依頼で自身の経験を伝える講演活動を精力的に行っている。山口さんはどんな生きづらさを抱えて依存症になってしまったのか。当事者目線から行政ができる支援を共に考えていく。

 「悪くなることはあっても決して良くなることはないんです。3年後、10年後に再び飲んだら以前よりもっとひどい酔い方になっている可能性がある。『山口達也さん、酒やめたんだね、治ったね』と言う人もいるけど、治っていないんですよ。周りの人の理解がなくて、『乾杯の一杯ぐらいいいだろう』と勧めると、その人は死ぬかもしれないし、バイクにまたがって人を殺すかもしれない。だからそれは絶対やめてほしい」

 日本のアルコール依存症者は80万人、予備軍もあわせると440万人とも言われている。だが専門治療を受けているのはわずか5%にしかすぎないというデータもあり、適切な治療や支援につなげることが課題となっている。そのためにも山口さんが講演などで強調するのが「正しい理解の必要性」だ。
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