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区政の潮流/特別区だからこその被災地・被災者支援を

 7月の初頭、日本自治学会(会長=神野直彦氏)主催の「震災復興のしくみを問う」と題したシンポジウムがあり、参加した。片山総務大臣の基調講演の後、パネルディスカッションがあり、そこで様々な提言を聞きながら、特別区の支援のあり方について深く考えさせられた。
 私が、当日の識者の発言で最も感銘を受け、得心したのは、ある被災者が語ったという趣旨の次の発言である。
 「本当に皆が良くしてくれるのはありがたい。でも、私はありがとうと言うのは疲れた。ありがとうと言ってもらいたい」
 この言葉を皆さんは、どう受け止めるだろうか。これは決してお礼の強要ではない。施しの拒否であり、自立へ向けた前向きな発言である。そして、我々特別区の職員は、この言葉の意味を深くかみ締める必要がある。

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