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都政の潮流/小島、顧問やめたってよ/~知事側近が操る知事与党に身構えよ~

 世にも奇妙な
 1週間前の火曜日、顧問の小島氏が辞任した。あまりに突然のことだったので、世情に疎い私なんぞは「すわっ、衆院選に出馬か!?」と浮足立ったものだが、転身先は都民ファーストの会の政務調査会事務総長だというから二度驚かされた。知事側近中の側近が都議会最大与党のお目付け役に就任するとは、「世にも奇妙な」ことである。
 7月の都議会議員選挙の前から、地方自治体の長が率いる地域政党が地方議会を牛耳ることに関して、二元代表制の本旨が損なわれないかとの指摘が各方面からなされていた。都議会での質疑でも取り上げられた。これに対して知事は「緊張感を持ってやっていく」「問題はない」と説明してきたが、8月上旬の臨時都議会における都民ファーストの会の代表質問では、知事を礼賛する字句が躍り、「知事さまさま」の姿勢をあらわにした。
 そして揚げ句の果てに、都民ファーストは知事と共に都政をチェックするとまで言い切った。えっ? 私は耳を疑った。開いた口が塞がらなかった。議会が知事をチェックするのではない。与党と知事が一緒になって都政を監視するのである。知事傘下の政党が知事の威を借りて都庁官僚の悪事を裁いてやろうとでもいうのだろうか。少なくとも私にはそう聞こえた。都民ファーストは議会のチェック機能の意味を分かっているのか、甚だ疑問だと言わざるを得ない。
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