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| ●97年から3年連続のリサイクルモデル校 環境教育推進で教育委員会・教育長表彰
中野区にあって四谷? と不思議だったが、上鷺宮に移転する1963年までは四谷にあり、「四谷商業高等学校」の名称をそのまま踏襲。75年の歴史と伝統を持つ都立高校だ。 この学校が今年、環境教育の推進で功績があったと教育委員会表彰と教育長表彰をダブル受賞した。 表彰はあくまで結果だったというその取り組みは、90年の全面改築に遡る。せっかく校舎が美しくなったのだから大事にしようと美化活動に力を入れるようになり、美化コンクールも実施してきたという。 特色は、美化委員が中心となって生徒自ら作業に当たることだ。教室にはごみ箱が三つ。そこで分別し、ごみ置き場に集め、さらに10種類に分別する(写真)。 「他人の飲んだ牛乳パックのストローを抜き、洗って、開いてというのを嫌がらずにやります。缶もスチールとアルミに分類し、つぶす。ペットボトルは学校からリサイクルに出すのが難しく、持ち帰ってスーパーの店頭でリサイクルに出すようにしています」 紙も当然、両面使用。現在、100%をリサイクルに回し、1日に学校から出るごみ量は90リットル袋が2袋だけ。有料シールは一袋380円なので、経費節減の効果も大きい。普通は20袋は出るという。週に一度はごみ箱も丸洗いするので、もう5年も新しいごみ箱を購入していないという。 こうした活動で、自然にごみに興味がわいてくるといい、化学や流通経済、マーケティングなどの授業でごみ問題を扱ったり、びん処理工場や中央防波堤埋め立て処分場などの見学も行っている。「びんを手作業で色別に分類する様子に、びんをリサイクルするよりリターナブルびんを使おうとか、真剣にごみを減らそうと感じたようです」 環境面だけでなく糖分の多い飲料は健康にも悪い、経済的にも高いと、水筒やお弁当も持参するようになった。「いずれ父親、母親になるわけで、環境教育の面で生活全体を見直せるようになった効果は大きいですね」 町会と協力してリサイクル活動を行っているので、地域との連携を深める上でも大きな効果があった。 さらに、杉野先生は「一人ひとりの生徒が自信と誇りを持てるようになった。勉強やスポーツで必ずしもリーダーシップを発揮できるような子たちではなかったが、ボランティア活動に参加したり、教育委員や全国から見学者が来られる中で、自分たちが主役だと思えるようになったことが一番大きかった」と話す。 澁谷和徳校長も、「石原知事が心の教育を唱えているが、授業の中でそれを教えるのは難しい。実践、行動を起こすことだと思うんです。こうした活動を通じて、自然と身に着いていってくれると思う」と。 97年度から3年連続で「東京都リサイクルモデル校」に指定され、四谷商業と言えば、きれいな学校で有名だ。生徒も就職面接などで、リサイクルへの取り組みを胸を張って話すという。この超氷河期に生徒は皆、就職が決まった。 「大変でしたねとよく言われるが、何もないんです。強いて言えば、授業が終わると、必ずごみ置き場にいたことぐらい。ここは用務主事や事務の方との連携が非常にうまくいっていて、積極的に協力してくださるんです」と杉野先生。 神田具孝事務長も「これだけきれいな学校はまずないと思う。文化祭の片付けも2、3日かかるのが普通だが、その日に片付いてしまう。近隣関係が非常に良いのも有り難いですね」 表彰を受けた翌日の1月28日には、美化委員と用務や事務も交え、校長室と共に祝賀会を開いた。「卒業する生徒が、表彰状を持ってごみ置き場の前で記念写真を撮ろうと言い出したんです。私たちが感じる以上に表彰を喜んでいたんだと驚きました。先生、賞もらって良かったですねと言う生徒もいたんです」 入学式に来た来賓が、その生徒が卒業する時には、皆いい顔付きになったと言ってくれるという。「この取り組みを止めたら、今までの生徒に、誇りを持ってやっていたのにどうして止めたのと怒られてしまいそう」と杉野先生は笑った。 ↑TOPへ戻る |