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| ●空き教室に保育園…全国で初の試み 情報教育では研究校に
世田谷区立駒留中学校では1999年6月1日、全国で初めて校舎の中に保育園が併設された。 ここでも多い時は33学級1604人いた生徒数が、10学級351人までに激減。区では1993年に余裕教室活用委員会を設け、検討を開始。駒留中でも多目的ルームや視聴覚室、ランチルーム、生徒会室、PTA室などに利用してきた。 それでも余裕があることから、97年度に校舎一階の教室を全部空け、たまたま近くの老人大学が改装工事をする間、その仮校舎として活用を図った。 「老人大学は1年間だけで、次はどうしようという時、世田谷区は保育待機がワースト1で、この辺りも待機児が多いことから保育園を造ろうという話が急展開した」と中野義邦校長。 「学校といえども区の財産ですから、教育に大きな支障がない限り、受けざるを得ないと判断した」と言い、学内からはうるさくないか、ぶつかったらどうするといった声が出たが、防音は技術的にクリアでき、通路もきちんとすればよいのではということに。 保護者からは、登校時間が重なるので園児の車での送迎を止め、出入り口も別にと要請されたが、結果的に出入り口は一緒にした。「園児もこの建物の主役なんです。それが裏門からコソコソ入ってくるようでは将来的にも問題を残す。園児との接触がないなら教育効果も半減してしまう」 保育園を造るからには中学生にどういうメリットがあるかがポイントだったと ■情操などメリットも 一つは授業での効果。家庭科の保育の単元では実際に保育園で実習が可能だ。二つ目は学校全体の情操教育。「自分も小さい時は皆に可愛がられて育ったんだなと和やかな気持ちになれます」。三つ目は特別活動での生徒会活動やボランティア活動の場として利用してもらうことだった。 社会福祉法人・日本フレンズ奉仕団「おともだち保育園」の分園として、一歳と2歳児の2クラス29人で開園(写真上)。当初は慣れない園児の泣きわめく声に戸惑い、慣れてくると逆に、お昼寝の時間に校庭がうるさいのではと思ったが、「どんなにうるさくても平気で寝ていると聞いて安心した」と笑う。 11月6日は家庭科の授業で、保育園での保育実習(写真左)。自分たちで作ったおもちゃを持参して一緒に遊んだ。「タイムマシンに乗って過去を見せられたようで、自分も親に大事にされて育ったんだなと、改めて親に感謝しなくてはという気持ちになったようです」 12月11日のクリスマス会でも、生徒が笛を吹いたり歌ったりと園児を喜ばせ、校長自らもサンタクロースに扮したとか。 「何かあるとぱっと生徒が集まるようになった。もう少し積極的に園側に働き掛け、生徒を送り込みたいが、あまり頻繁だと実験材料に使われていると思われるかと気を使うところ」と校長が言えば、保母の上妻博美さんは、「お互い初めてのことで慣れるまで時間がかかったが、今ではお兄ちゃん、お姉ちゃんと大喜びです。こちらはどんどん来てもらいたい。いつでも大歓迎です」とにっこり。今後は先生同士の交流を深めることも課題だ。 ◇ 駒留中学校は97と98年度、区の情報教育研究指定校でもあった。99年2月にはその結果を踏まえ、学校におけるインターネットの活用のあり方を発表。さらに来年度からは校内LANの研究を進めると、学校教育のパソコン活用で先駆的な役割を担っている。(写真=パソコンルームで理科の授業) 保育園の併設も中学校だから良かったと。「思春期で粋がって格好つける年頃に、人間の飾らない姿を見ることができます」 すでに97年度からホームページも公開。生徒が作るページもあるし、保育園の紹介では園児の日常が写されている。開園時、保育園の紹介に、生徒は大きな拍手でこたえたという。 ↑TOPへ戻る |