都政新報
 
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都~区トーク/欲しいのは従順さか戦力か?

 
  

都ー区 部下の業績評価や昇給申請を行う時期となった。ABCDや数字の順番の評価をつけて、たとえばAは何%、Bは何%、Cは何%で何名と、細かく分厚い基準がメールで何種類も一方的に送られてくる。現場ではこれにあてはめるのが一苦労である。
 いつも思うのだが、割合を決め、数字にはめこむことだけは何度もメールで一方的に指示されるが、どういう人材を評価すべきか、どういうふうに人を伸ばすべきは全く指示されない。通り一遍の「採点票」があるばかりだ。
 人事当局は、成績比率にあてはめて帳票を上げてくれればそれでよしと思っているらしい。個々の組織を強くする、人材を育てるという発想はないようだ。
 抜擢や選抜、競争試験だけで人は育つものではない。また、そもそも伸ばすべき才能も一律ではない。仕事はできないが電話の応対だけはピカイチの部下、口下手だが実直な部下、ケンカばかりだがやらせた仕事は必ずやる部下……。
 喫緊の話題にはそれぞれの得意な才能を大いに発揮して欲しい。みんな戦力であり、課の総合力で戦う、チーム○○(私の名前)であって欲しいのである。
 参謀本部のほうは自分たちだけ優秀な人材を吸い上げ、最前線にはただ従順なだけの金太郎飴のような部下を育てて戦争をしろと、毎年毎年念押ししている。これでは、先刻ご承知の下士官から士官の応募者が出ないのは当たり前だ。(一士官)


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