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社説/大義なき新党代表就任/無責任な「二足のわらじ」

 「大義はどこにあるのか」。28日の臨時国会冒頭に衆議院解散を表明した安倍首相を、小池知事はこう批判した。この問い掛けは、そのまま小池知事に跳ね返る。「代表就任の大義はどこにあるのか」と。
 25日午前、小池知事は国政政党「希望の党」を立ち上げ、自らが代表に就くことを表明した。安倍首相が解散を発表する会見に先んじて急きょ表明するやり方は、知事選出馬時に他の候補に先手を打った時と同じ構図だ。新たな「小池劇場」の幕開けを強く印象づけた。
■自分ファースト
 小池知事はいずれ国政に転身するだろうという見方は、知事就任直後からくすぶっていた。都政に関心がないのは、はたから見ても明らかだった。こうした懸念を払(ふっ)拭す(しょく )るかのように国政転身を否定し、「都政に専念する」と強調していたが、衣の下から( よ)鎧(ろい)が見えたと言うほかない。
 今のところ知事自身は、今回の衆院選に出馬しない意向を明らかにしているが、突然の代表就任の動きからも、それを額面通りに受け取る人はいない。ギリギリまで政治動向を見極め、情勢次第では立候補が現実のものとなるだろう。 
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