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3ドアの都営バス/交通局巣鴨自動車営業所 二坂英之

3ドアの都営バスをご存じだろうか。
 「えっ、都営バスと言えば入り口と出口、二つしかドアがないんじゃないの?」
 バスマニアでもない限り、この質問に対する返答は普通ならこうであろう。しかし、そのようなバスはある時期、確かに存在したのである。交通局の歴史上、通算わずか8台ではあったけれど。
 今でこそノンステップバスが主流であるが、一昔前はバスに乗るためには入り口の階段を2段登らなければならなかった。また、車椅子のお客様がご乗車になる際には、運転手と他のお客様数名が協力し合い、車椅子ごとお客様をお運びする必要があった。乗車する際には協力を要請できたとしても、もし仮に終点で車椅子のお客様だけが残ってしまった場合、通行人に声を掛けて降車のお手伝いをお願いするしかない。このような状況を解消するべく登場したのが、都市型超低床バスの試作車。1990年度のことである。
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